MADOKA RINDAL : 陶芸家
Fåvang,NORWAY

陶芸家マドカ・リンダル。日本に生まれ、パリで陶芸に出会い、現在はノルウェーで活動しています。

彼女の手仕事でつくられる作品は、不完全な美しさを携えているのが魅力のひとつ。表情豊かに描かれた顔によって、生き生きとした様子を見せる作品の数々。 自然からインスピレーションを受けてものづくりを行う彼女の作品は、AIGLEの物語と呼応します。

MEET -INTERVIEW-

日本、フランス、そして現在はノルウェーにお住まいですが、全く異なる3つの文化は、創作にどのように影響していますか?

美的感覚の面では、伝統文化やポップカルチャーなど、日本の影響を受けていますが、作品に対するアプローチはフランス的だと思います。日本的な真面目さや几帳面さとは違う、フランス的な大胆さを持っているように思います。わたしは、実験をして何が起こるかを観察するのが好きなんですが、ノルウェーはそのための空間と平穏を与えてくれます。

ノルウェーの自然から、どのような影響を受けていますか?

ノルウェーに来たことは何度もありましたが、四季を通して暮らし、特に暗く凍えるような長い冬を過ごしたのは今回が初めてで、とても印象的な思い出になりました。 目に浮かぶのは、自宅のある谷間が雪で覆われたときの息を呑むような光景です。北欧のおとぎ話に出てくるような光景なんです。美しい夕焼けの光に包まれたあと、ほとんどすべてを覆い尽くす暗闇が訪れ、半年以上にわたって光が幻とも思える期間が続きます。 ノルウェーの田舎で暗い冬を過ごす孤独は、いつか必ず、何らかの形でわたしの作品にインスピレーションを与えるものだと思うのですが、いつ、どのように、というのはまだわかりません。

都会と田舎、どちらに魅力を感じますか?

間違いなく都会派で、都会での生活のすべてが恋しいです。でも、1年間田舎に住んでみて、少し変わりましたね。都会に戻ったら、きっとこの田舎暮らしが恋しくなると思います。

陶芸家として、ご自身の手はどのくらい重要ですか?

わたしは、自分の手で何かをつくりあげることがただ好きなんです。すべての工程を自分でコントロールできることに、とても満足感を感じています。

あなたの絵は、子どもの作品のようにも感じられます。子どもの頃の感覚を、どのように維持しているのでしょうか。

自分の幼少期を振り返ってみると、わたしは自由を求めるように育てられたのだと感じます。自分の人生をどうするべきか、どこへ行くべきか、どのように、そしてそれはなぜなのか、といつも考えています。こうした果てしない思考が、子ども時代の不思議な感覚を維持しているのです。

陶芸作品を通して伝えたいことは?

わたしは、さまざまな物がそうであるように、わたしの作品にも個性や意志があると信じたいんです。そのような視点や考え方で世界を見始めると、自分を取り巻くものすべてが突然おとぎ話のように見えてきます。周りを見渡すだけで、たくさんのおもしろい物語を見つけることができるんです。

守っていることは? それによって、リスクを感じることはありますか?

自分に妥協しないようにしています。顧客やプロジェクトを失うというリスクもあります。でも、長い目で見れば、それは重要ではありません。実際、あなたが何をするか、どうするかは、あなた自身以外には誰も気にしないのですから。

陶芸のほかに深めたい表現方法は?

陶芸をより深く探求していきたいというのがわたしの思いです。例えば、天然の粘土を探したり、異なる釉薬技術や新しい形、異なる目標を試すなど……。陶芸にはたくさんの発見があります。一生をかけて取り組むことですね。

あなたにとって、AIGLEとは?

15年前にAIGLEのラバーブーツを購入して、それ以来晴れた日でも、街中でも田舎でも、いつでもどこでも履いていますが、15年経ったいまでも穴どころか、傷ひとつありません。ファッションが急速に変化し、あらゆるものが使い捨てにされる現在、とても驚くべきことだと思います。

AIGLEから受ける情緒的な影響はありますか?

自然への愛、そしてスタイルと快適さです。

AIGLEの新コレクションを身に着けたとき、どのように感じましたか?

ひと目でわかったのは、時代に左右されないデザインと品質のよさです。わたしが着ている服は、シンプルなカットでありながら、とても現代風です。時が経つにつれて美しさが増すものだと感じました。

自然への愛、そしてスタイルと快適さです。

AIGLEを表現した作品をつくるとしたら?

川の水を飲むためのハイキングカップですね。

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